安曇野パーマカルチャー塾でのNVC講座

安曇野パーマカルチャー塾に塾生として通っているが、今月は講師としてNVCの講座をやらせてもらった。

基本的なNVCの考え方に加えて、NVCを日常で実践しながら感じた共感の力と、共感することで見える世界の姿を自分の言葉で伝えた。塾生たちの希望につながる何かが手渡せたと思う。喜びで満たされている。

塾生はNVCに初めて触れる人がほとんど。講座では解説の後、NVCを実践する第一歩として、自己共感の練習をしてもらった。今の自分の感情とニーズを確かめ、それを伝えあった。いわゆるチェックインをみんなにやってもらった。今の自分を無防備にさらけ出すことで生まれる、心を開ける場の心地さを味わってもらいたかった。

それから、塾生の胸に詰まっている出来事を塾生みんなで共感して解きほぐした。共感の力でこれからの自分の行動の指針を見出し、活力が湧いてくる感覚を、自分が生き生きとしてくる感覚を感じて欲しかった。共感することの力強さを伝えたかった。事前に塾生のみんなへ、胸に詰まっている出来事がある人は手をあげて欲しいと連絡。

講座を通して、嬉しいことが二つあった。

一つは、自己共感の練習をした時に、「実は今、人間関係の悩みがあって。詳しくは話せないんだけど、そのせいで胸が痛んでます」と、胸に詰まる出来事があると事前に手をあげなかった塾生が、正直な今の自分を伝えてくれたこと。共感の場の力で、心を開いてくれたのだと思う。とても嬉しかった。

そしてもう一つ。NVCの講座は、その日の塾の最後の講座だった。講座終了後、飲みたい人たちは塾の農園で開かれる"bar畑(笑)"へ向かい、寝たい人はそのまま寝床(大部屋でみんなで寝袋泊)へ就いた。私は、bar畑(笑)へ軽く顔を出した後、寝床へ。大部屋へ行くと、自分より先に寝床へ就いた塾生が2人。「ねえ、今、人間関係の悩みとかってある?」「今はないけど、そりゃ、ある時もあるよ。今、何か悩みあるの?」「それがさぁ」という会話が聞こえた。講座が塾生同士のつながりを深める手助けになったはずだ。これは本当に嬉しかった。

講座が終わった直後、場の居心地が良かったせいか塾生のみんながなかなか席を離れなかったり、塾の最終日の振り返りで「仲間とのつながりに喜びを感じた」という声が多く聞こえたり、この二つのほかにも、嬉しいことはたくさん。

すごく満たされた心地だ。

私の言葉をみんなが聞いてくれて、何かを感じ、何かを見つけ、変化して、豊かなつながりが生まれた。それが嬉しくて。

塾生のみんなが支えてくれて、背中を押してくれて、未来への希望が開かれるような。そんな心地。